空もいっぱい。 地面もいっぱい。 生きてる。生きてる。 そこに挟まった私は、と言うと、 季節が流れるのを高みの見物してた。 この身を大気に放り出して、春に織りまぜよう。

ウマが合うって愉快！！ つるむ引力は、幼児にも自然発生する。

「火垂の墓」で節ちゃんが、 小さな手で握りしめていたサクマドロップの缶かん。 その飴たった一粒の尊さなど、 ひと一人の命を軽く扱う犯罪者には永久に理解できないことだろう。

妄想が膨らんで飛ばされないように、あなたの大切な重しをつるしてね。

暴れるサバは、鮮度保持のためシメます。 半殺しのままでは、もがいて身を傷つけるからです。 学校で約束されている、机一つに生徒一人の権利。 それを侵し、暴れる生徒は殴ります。 サバの先生に星五つ！！

どこか、ひっかかる、何か、を言葉にして出せば、 脳内はデトックスされるのかしらん。

夜がなよっぴて、読書マラソンに耽る。 途中、水分補給。コーヒーで霧を払う。 終盤、ココアで眠気のゴールへと誘導する。

寂寥感をはらんだ風に巻かれた。 心の砂漠にひとりぽっち。月は遠い。

人なんて、賞味期限切れを日一日と更新して行くようなものだ。 硬くなった心と団子はいただけない。

亡くした笑顔はすでに忘却の波間を探してのみ、そこに在る。 もう触れる事のできぬ深い悲しみ計り知れない。

心をおしゃべりの濁流で解放させてしまうと、心がにごる時がある。 大切な気持ちまで流さぬよう、吐き出す言葉をせき止めておく。 それ、おとなの、分別の、のりしろ。

空っ風で痛んだ地上に雪が降り積もる。 辺り一面、白い絆創膏が貼られた。 喧噪も、乾いた心も、覆い尽くし、 雪のささやきだけが、夜の静寂に積る。

過去に落し物した心。取りに来て下さい。 忘れ去る前に、もう一度拾い上げて下さい。

ほんじつ晴天。お墓参りに行って来た。 「かんしゃくから、くの字を取ったら、ただ、かんしゃ」 掲示板に貼られた説法に、首をかしげながらも、ただ納得。

福は内。鬼は外。なんだけれど、 ちょっと、ひと休みしませんか。 福も鬼も、同じ縁側でひなたぼっこ。

「悪さしたのは、この手だね」 痛い！ばあちゃんが、手の甲を叩いた。 「どの口が言ったんだい。悪い口だ」 痛い！ばあちゃんが、頬っぺたをつねった。 愛のムチは決して人格を否定しない。

絶望という言葉を紙の上でしか知らない、若葉の頃。

泣きじゃくった後は、ケロリン。 なんで泣いていたのだっけ。 忘れ呆けるまで泣いていいんだよ。 まだ子供なんだから。大人になるんだから。

強力マグネットみたいな本に、こころ貼りついた。

胸が裂ける、ごめんねという気持ち。 時を巻き戻して抱きしめたい光景。

真冬の青空の下、自分に問う。 心のどん底で何をしたいと言うのだ！！

波音は届いているの？ 三つ子の魂、無心に貝を並べている。 誰も教えたわけじゃない。 でも、この子は大人になっても、 部屋に好きなものを並べているだろう。 人間の遺伝子がそうさせるのだ。

子どもを潰す重たい風が、今も吹いている。 持ち上げて落とす風。全否定する突風。容赦ない言葉の砂塵。 死ね、死ね、と怒濤のように唸る風。殺人鬼たちの顔が舞い踊る。 テレビの中は嵐になっている。

昭和時代。ひと昔のありふれた風景が、今や、 人々が眺めたい写真になって引っぱりだこ。

目の届かぬスキに、壁一面、貼り付いていたお弁当用のアルミカップ。 あっぱれ！！三つ子の魂。しばし、数えきれない星に見とれた。

泣きべそを掻いた大人が有象無象の中で立ち往生している。 生き抜いて来たから強いはずだという論理は、心の機微には通用しない。 無知ゆえに勝る強さの日々もある。

世の中、許せない、と言う許さない人だらけ。 空を向けば、いつも鷹揚な陽のシャワー。 窮屈な心の枠がほどけて行く。

止まない、もっと、もっと。膨らむ、もったいない、もったいない。 精進する、ピンの、もっと。のべつ幕無し、キリの、もっと。

初めて愛しいと思ったものは、指先に丸いしずくを付けた雨ガエル。 手のひらに乗せたくて、跳ねる黄みどりの背中を追いかけた。

心のホリゾントに映し出す、記憶の錬金術師であったなら、 海の中に始まる物語さえ、たぐり寄せられるのだろうか。