2010-12-01から1ヶ月間の記事一覧
グッド・バイ。笹舟に乗せて浮かばせた愛は自然に帰した。
視線を浴びれば浴びるほど欠けてゆく朴訥の月。
くっついて、融合して、うまみの湯気あがる冬の鍋かぞく。
寒風に笑われて、チャランポランと枝が鳴る。 でも、まだ中身は腐っちゃいない枯れ木。
まるい心が宇宙に並んできれい。 並んだ家族の背中こそ極上の微笑み。
抱え込んだ言葉を天日干しするには、こころに浮かぶ無人島。
時間が経たなきゃ分からない愛が多すぎる。
流星のようにまっすぐ歩く惰性しか見つからない。
涙を流すより、雨に隠れたい時がある。
喧騒に縫いつけられると、言葉がひからびて行く。 静かなこころの湯船に浸かるしかあるまい。
一瞬、一瞬、あなたは損なわれて行くけれど、 一瞬、一瞬、送り出される笑顔は、蘇生したての命です。
空から降りしきる陽ざしや雪が大好きです。 下から昇るソーダ水や花火も大好きです。 カタチが消えても、心が残像を抱きしめます。
重量級の愛も、いつかは浮力を帯びて抱きしめられなくなる。
人のことを悪く言う口は、認知症にはならない。
気遣いの過剰包装を認知症の魔法では解いてあげられぬ貴婦人。
風力を持つ歌が、記憶の森に心を飛ばす。 明るい葉っぱが揺れて、哀しい葉っぱも揺れる。
太陽の色を内蔵する焼き芋。かぼちゃ。みかん。 曇天、植物に注がれた光の手がのど元まで届く。
欲深く感謝なき人はスポイトで吸い取り、 圧政に苦しむ不自由な時代にぽたりと落とす。
こころも小惑星。 宇宙はまるく行く。
力強いノルウェーの国。 まるい心が集まった国。
西日は消え入る瞬間、風景をセピア色に描き殴る。 もう、過去形になっていくのだろう秋の夕暮れ。
漂ったり、取り憑いたりするなんて。 ただ、この肉体の大地に茂るだけの魂でいい。
心の芯を削って練り込んだ作品は、 色褪せず、時空を超えた生き物になる。
あや取りの糸のような電線をすくってしまい、 背景になってしまった青い空。
自分の糸を通して家族のビーズをきらきら繋げましょう。
冬野菜の色白美人にほれぼれする胃袋の包容力。
帰りたい場所もろとも頭のなかに幽閉される多くの高齢者。