2011-03-01から1ヶ月間の記事一覧
地震が蚊帳の外にされて怒りました。 我ここに在り。 目覚めた原子炉は凶暴になるのを待っていました。 我ここに在り。 放射能で核分裂の恨みをはらすばかりです。
餓死を知らなかった子供に 餓死を教えてくれたビアフラの子供。 心理アルバムに写真を貼りつけたのは母だった。
タイタニックでローズの命を救った海上のホイッスル。 家族の命を掬ってもらえる希望をリュックにぶら下げる私。
マンホールがキノコみたいに地面からニョキニョキ生えて来た。 グロテスクな光景を眺める、不思議の地球のアリス。
怒声が噴火して、緊張で空気が固まりました。 感情の火山は、認知症の霧に包まれて見えません。
今、核と対峙している作業員の方々は「アルマゲドン」を地で行く。
言葉も野菜。こころ込めれば、どんな風にも色づきます。 言葉はかたい。でも、想いのスープで煮込こめます。 やわらかい言葉。鍋に咲け、あなたに届け。
汚染された風が泣き出した。 それを聞いて、空がもらい泣き。 涙雨を見て、海や畑まで悲しい病気になった。
声を荒げる人は、かま首をもたげた蛇です。 固唾を呑んで、蛙の合唱が止みました。
あの日に亡くなった人々の命こそ教科書。 被爆した国が、みずから被曝するなんて。
朝になれば、カーテンに映る陽の光。 あなたと希望の間に垂れる、とばりもまた。
電車が地震に鷲掴みにされた。 激しく揺すぶられている時、 命は、その巨大な怪物しだいだと思った。
電力を過食、飽食する贅沢な国になってしまうなんて。
会えたなら、抱きしめ合えたなら。 胸に破裂しそうな安堵のボール。 感情の素粒子がテレビに届いて涙が湧く。
人間の手でコントロール出来ないものを懐から出せない罪。
ひと飲みした。 海も山も、豹変して、 人を飲み込んだ。 ジキルとハイドみたいだ。
あさの、かみの毛みたいに、 みんな、くせのついた、としよりになる。
介護、看護、育児。 昼間は、お日様が居てくれる。 闇夜は、あなたの声や手が灯りに変わる。 そうして、生きた眠りが育っていく。
密閉できる愛があります。 蒸発する愛もあります。 心にも栓が付いているようです。
愛情の風吹くまま、音色ちりりんと、風鈴のこども。
歳の数にも足らず、 春を見上げる人の想い、 万朶の桜が数珠つなぐ。
親愛なる、老嫗の頬っぺた。 手の平はタンポポの綿毛のように、そこに着地する。
もういいです。 もう嫌です。 もう起きたくありません。鮮明な声は私にだけ届き、 そうして、言ったことを忘れて、 朝食に遅れまいと服着る認知症の女雛。
大変よく出来ました。 その笑顔こそ、桜のスタンプだった。
苦労の文字を心に刷り込むよりも、 ちょっぴり幸せだと微笑もう。