2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧

深呼吸する言葉・笑顔の永久保存

あなたが私に向けた笑顔、宇宙に反射させたから!

深呼吸する言葉・花もラーメン屋も行列

リズムがトランポリンに乗って、よそ様とハイタッチしたがる、楽しい行列の待ち時間。

深呼吸する言葉・さくらの涙

満開の桜にも高齢化の波。 突如、浮かび上がった動脈硬化の幹や毛細血管の枝。 脈打つたびに、苦し紛れの花涙がひらり、またひらり。

深呼吸する言葉・鋳物のような心

ノミと金づちでも刻めないくらい、 固い、硬い、難い、頑なな心は、 何を混ぜてしまったのだろう。

深呼吸する言葉・心の黒点

古傷が煩悩のシミとなって、太陽黒点のように浮かび上がる。 低温でくすぶる炎は、やがて、笑う元気な炎に飲み込まれてしまった。

深呼吸する言葉・キリがない

浮いてくるアクを掬うだけでも手間暇のかかる人生ごった煮の鍋。

深呼吸する言葉・呼応する命

地球の生き物には、からだの何処かに太陽のしるしが刻まれている。 オレンジ。イクラ。提灯あんこう。虎の目。情熱のフレア。

深呼吸する言葉・早口言葉

風に逆らえない雲だって風が出張中の時ぐらい自己主張したい入道雲の天下泰平の夢。

深呼吸する言葉・北風とカラスと揺りかご

公園のケヤキがファッショナブルな服を着た。 安堵したのは、北風に注目されていたストリーキングな枝とカラスの巣。

深呼吸する言葉・やわらかな時期

いちまい、にまい。お父さんから、お母さんから。 筍の皮のような愛情を脱ぎ捨て、空に向かって伸びて行く本当の春。

深呼吸する言葉・溜め息の浮き袋

いっそ、青息吐息の泡ぶくを体にまとわせて、 疲れの海に沈まないよう浮かぼうか。

深呼吸する言葉・繋がった

会ったこともない人の想いに涙がこぼれた。 哀しいけれど、ただ微笑みたくて、 その人の横に心が翔けて行った。

深呼吸する言葉・ストロング

夏は蝉。春は桜。 明日も連続する命のはずなのに、 刹那に降る「蝉しぐれ」「花吹雪」から 生きる力強さを移植された。

深呼吸する言葉・囚われのジュリエット

遠くの空に雲を探す。 見つめて飽きない恋人のように。

深呼吸する言葉・風に当たられて

陽光は風の邪魔をしない。風は陽光を遮らない。 そんなカップルに横恋慕する雲。

深呼吸する言葉・「カァ〜!」

ゴミ集積所には、新緑のパワーを凌ぐほど「捨てたもの」が萌え続けている。 その、ひとかけの拾える命の糧で、子育てをする出稼ぎカラス。

深呼吸する言葉・人生のジョイント駅

「どかん!」連結車両をつなぐ音に命を突き上げられた。 「がたん!」その命すら簡単に切り離すかの轟きだった。 車窓に十二分に用意された風景があっても、 列車のジョイントは、あっけない誘引音に握られている。

深呼吸する言葉・自然淘汰の惑星

地球はクルクル回る遠心分離機。 命をはじき出すメリーゴーランド。 からだは心にしがみつこうとする。 心はからだにしがみつこうとする。

深呼吸する言葉・わからんちん

九十歳の人の「いろいろあったのよ」の、人間模様。 杖をつく老母を後にして、前を歩く威勢のいい娘夫婦。 今も続く、いろいろ。

深呼吸する言葉・膨らむホリデイ

日曜日。やわらかな言葉をこねたら、酵母になってね。

深呼吸する言葉・太陽の粒、至福の粒

まぶたの裏に注ぐ、春の光に混じる天使の成分。

深呼吸する言葉・思春期の憂い

心が置いてきぼりになって、 笑おうとするのに笑えない、のに笑う。 刹那。そのズレ。 私は世界の果てへ突き飛ばされる。

深呼吸する言葉・好都合のパテにクラック

都合のいい優しさのパテで空洞を穴埋めしても、 愛を込めなければ、飢餓のしずくでひび割れる。

深呼吸する言葉・さぶい!!

桜と曇天と風とスギ花粉の四重奏に、くしゃみのシンバルを入れて花見酒。

深呼吸する言葉・分離

「嫌な人になっている。」 同席できない気持ちがキリトリ線を描き、 もう一人の私にハサミを入れる。

深呼吸する言葉・不況社会は魔物

にっちもさっちも行かない地雷原の社会。 お金にひねり潰され、爆破される人々。

深呼吸する言葉・漫画世代の頭の中

「めんどうだな。」 頭に浮かぶ吹き出しを切り取って、最善を尽くす。

深呼吸する言葉・引っぱって!

草木の芽ぐむ爆発的な意志に、今日も手を引かれる私の野性。

深呼吸する言葉・長い待ち時間

予告ばかりで、なかなか始まらない春。 現場監督の気分、気温で、振り回されっ放し。 待ちくたびれたヒロイン「さくら」は、ちょっと疲労の色。

深呼吸する言葉・揃わない「四季」

「春菜」と「秋子」が家出をした。 残された家族は、涙も干上がる猛暑で大汗。 地球温暖化に反抗して、「冬美」も大荒れの日々であった。