2011-05-01から1ヶ月間の記事一覧
それとこれとは違う、心の部屋ふたつ。 どんな涙なら、区別なく届くのだろう。
巨大なビルの体内でうごめく血液。 白血球、赤血球減少で斜陽する企業。
愛を幾重にも折りたたんで、変わらぬ想いをひと吹き。 オシドリになって膨らんだ幸せな心ふたつ。
ソーダ水に浮かぶアイスクリームでいられた脳天気な日々。 溶けて混ぜこぜになった頃、ストローの中へ行く好奇心。
灯台になって、薄い寝息のゆくえを見つめましょう。 連絡船になって、トイレまで何度でも往復しましょう。 夜の重い蓋をどかせば、朝にはまた微笑む銀の命。
私をあらしめる葉っぱ。 抱えた腕から空に剥がれて逝くたび、 立ち尽くす、ただの一本の木だと思い知る。
はじいちゃうんだよね。 撥水コーティングされた永田町の心。
欲のピストンには馬力があり過ぎて、 地球さえ、どうにも止められない。
突如、闇のシャッターが下りて密室になる心。 絶望に羽交い絞めにされるのは無防備だったから。 そうして、人を知り、人になって行く。
緑の風を裁断する放射能の無邪気。 人と暮らしの織物にも穴がほげる。
心は暖炉にもなれば、クーラーにもなるし、原発にもなる。
贅沢に慣れて我慢なんかしたくない王子様の馬鹿。 世界が終ってから我慢の文句を言う王女様の馬鹿。
やっと春、しっかり春、どっかり春。 百花繚乱、色彩が目の中で、ぎゅうぎゅう汗ばむ。
憎しみに水と肥料を与え続ける人がいる。 それに依存して暮らしを手放す人もいる。 心が鉱物になって、やわらかい命に転がって行く。
こころが船の形になって、少しだけ前に進む。
愛の粒々が混じった風を丸呑みできた幸せ。
穏やかな日々は、きらきら、小川の流れ。 茶の間には、春が遊びに来ていたね。
人が作った危険に飼い慣らされた私達。 ある日、現実に咬まれても絆創膏を貼るだけ。