2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

深呼吸する言葉・現れた小さな虫

曇天の頭のなかを尺取り虫のように歩く疑問。

深呼吸する言葉・やわらかい空気

こどもの笑い声は、硬くなった空気をほぐすマッサージ。

深呼吸する言葉・ひなたの音

めざすものは、鈴が転がるような笑い声と、転がれる場所。

深呼吸する言葉・豊かな維持力

地球資源を上回る無尽蔵のイマジネーションより、地球と暮らす知恵のパワー。

深呼吸する言葉・春川さんちの魚

冷たい川底で、じっと、じっと。 水ぬるみ、陽に釣られた魚の跳ねっぷり。

深呼吸する言葉・忘却の餌食となって

過去に食べられて行く愛おしい日々は、 命の原点行きのコンベヤーの上でも手を振る印象派。

深呼吸する言葉・春陽の温もり

苦労人に向かって「甘いんだよ」と言い放つ苦労人。 おうむ返しになって終わることのない苦労提示。 春の陽射しは苦労の新入生にも寛大に注ぐ。

深呼吸する言葉・噛みついた!?

「認知症」という恐怖のジェットコースターを知らぬまま、 九十歳の魂三つ子まで急降下。

深呼吸する言葉・常在菌の反逆

かさぶたが重くて、ただ、途方に暮れる地球。

深呼吸する言葉・ロッカーに届けて!

ロッカーに常備してある缶詰と、家から持参した白飯で済ます中学生。 異次元ポケットからお弁当を届けたい、おせっかいなおばさん。

深呼吸する言葉・あっちち…

猫舌の恋。粗熱が取れたら味が落ちていないか憂う。

深呼吸する言葉・外界拒絶

過度のこだわりを移植された少年少女たち。 硬い硬いおとなに実ってうつむいている。

深呼吸する言葉・兎と亀

ウサギが先回りしても、後悔はカメのように回避できないこともある。

深呼吸する言葉・陽の当るところ/学生時代編

コンビニ弁当の雑木林や記憶の薮をかき分ければ在る、手作り弁当。 そこには、今でも愛情の木漏れ日が当たっている。

深呼吸する言葉・幼児のこころはRun

ぎゃはは。なんて楽しいので笑! こころは垂れて来たヨダレを見送り、run、run、run。 大好き!お父さんと膝ヒコーキ。

深呼吸する言葉・言葉なくとも

心の地面から、父母の陽炎ゆらゆら立って撫でてくる春彼岸。

深呼吸する言葉・野性の証明

肉体にオリンピックを引火させて、人間の野性を存続する。

深呼吸する言葉・必須栄養素

眠っていても、起きていても、夢がおかず。

深呼吸する言葉・必死だった貴方へ

病めなかったことへの病みに卒業の花束を贈ろう。 解放の中にゆっくり横臥したら、希望のため息をまた一つ。

深呼吸する言葉・在るかもしれない

格納庫に入りきれない、でっかい魂。

深呼吸する言葉・ベタベタ

どこからか降ったガムシロップの愛情。 いつからか甘ったれの大人がいっぱい。

深呼吸する言葉・埃が立つ心

「負け組だ」「勝ち組だ」と言い放って、ピンポンダッシュするおとな。 そんな狭小住宅の心に立ったホコリを吹き飛ばし、増築をうながす春風。

深呼吸する言葉・自戒句/口が過ぎる

荒削りの鉛筆のお爺ちゃん。 人生シルバー劇場で無頓着なセリフの脚本家になった。

深呼吸する言葉・メトロポリスの孤独

虫ピン一本で心を留めている標本箱の社会。 誰がそれを眺めているのだろう。

深呼吸する言葉・びよよ〜ん

出来る限りやって、伸びきったゴム紐になれる幸せ。

深呼吸する言葉・老化する素顔

いくら、ゆでても、ゆでても、シンが硬いまま。 いつか、どんどん、どんどん、むき出しになる。

深呼吸する言葉・ドッキング

魔法瓶に時間の結晶を詰めて、後でゆっくり注ぎましょう。

深呼吸する言葉・いざない

心の玄関で宝石屋さんが訪問販売をしています。 「甘美」と「残酷」を体感できるダイアモンドの指輪。 「永遠」を売っています。

深呼吸する言葉・起動モード

団子虫にんげん。 隙間風を逆にたどれば、空はピーカン。 陽射しを吸い込んで春にぶつかった背骨。

深呼吸する言葉・一喜一憂

こどもの心が、いじけて小さくなった時の、親の落胆。 こどもの心に、明るい地平線が見えた時の、親の歓喜。