2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧
春を抱き枕にして呆ければ、 言葉の混沌が居眠りを始める。 地球の息吹が七穴に流れ込む。
ジリジリと辛さに照らされ、天日干しされる経験。 いつか、ひとかけらの旨み成分。
ドン・ヘンリーの歌声はトルネード。 下宿の窓に射し込む夕陽は息苦しくて、 私ごとカリフォルニアに吹き飛ばす。 レコードの中は現実を切断する迷宮。 哀愁にくるまれ、心は空中に浮かび続けた。
毛玉を丁寧にむしっては、こぎれいに私を着て行く。
体じゅうの血管がカビで詰まっていた男の子。 日本の子供達よ、白血病になんかならないで。
人間は野生しないから、 手塩にかけないと、命は咲き続きません。 日夜、有料老人ホームは温室のバラ園です。 でも、天井は哀しい模様をしています。
頑張ろうしか言えない、怒れない、お人好し。 結局、地上から人を追っ払っているのは人だ。 頓着の無い人の心だ。 世界は熱いうちに叩いてカタチを変えて行く。
原発被害はご当地の住人まかせ。 でもね、地震国ニッポン、明日は首都圏かも。 放射能汚染で鎖国されたら、坂本龍馬が泣く。
かじりつく、愛しい記憶の残像チャンネル。 笑顔が射し込む場所で生まれる、明日への熱量。
国内難民。わかっちゃいるけど、やめられない。 平和ボケ。わかっちゃいるけど、やめられない。 自己催眠で呆けてしまった危機感が発電する。
心の内に戻る時は、 ドアじゃなくて、 万華鏡の覗き窓を通ったりします。
儚かなきことの濃すぎる春の嘆息。
くすんだ瓦礫の荒野。 亡骸を探す、白い放射能防護服。 何もかもSF映画のようになって、 言い知れない空しさが横殴りに降る。
ベッドに沈む、その寝たきりの身体に沈む、生き抜いた宝石の時間。
うれしいバカヤローをいっぱい言われたい。 うれしいバカヤローをいっぱい言いたい。
茫然自失。 津波の跡の荒野に立って、 迫る、その言葉の先にある遠い目。 瓦礫のように潰れ、平らになるこの心。
青い地球にコーティングされた、薄く透明な空気のゼリー。 その美しい皮膜に住む免疫を、手放して行く私たち。
エコから逆行まっしぐらの原発かな。
豊かに実っていた時間の大地。 そこから離れて浮かんだ魂の月。 さようなら、お爺ちゃん。
お爺ちゃんの終焉。 寂しさの物質に埋もれないよう、 ベッドに桜色の傘をさしましょう。
世、怪獣ナポレオンだらけ。 侮って、「不可能」と言う文字を消そうとする。 火だるまになった「不可能」が崩壊したら、 宇宙ステーションへ逃げ込むに違いない。
テリトリーは触角になった腕だけ。 不意に、この手を取って口づけをする。 狭い、狭い世界の中で、 私はお婆ちゃんの衛星になる。
あなたの笑顔に抱えられ、 闇が彼方に逃げて行く。
不可能なモノをこねて、いびつな形に変えて、 都合のいい驕りの器に入れてくれるな。