2011-01-01から1年間の記事一覧
もう、地球には隠していい場所なんてない。 ひとつ空の下、手狭になってしまった世界。
塩むすびを頬張っていた旅人。 戦後のちゃわん、白米が大好きだった母。 むかしから続く、ありがたみ。 人の手で齎された幸せ知る秋かな。
穏やかで静かな暮らしが 手錠をかけられ 牢屋に放り込まれた。
自然に映える岩は削られて美しい。 そんな風に出来た笑い皺はいっそう美しい。
ワガママの塊に風化した年寄りは、 宇宙に浮遊する巨大な隕石になる。
はっぴバースデイ。 じゅうぇるボーイ、じゅうぇるガール。 今日は、想い出のお風呂に入ります。 湯気になった笑顔がいっぱい。 ぽかぽか、ぽかぽか。 手を繋いで歩いた日が蘇ります。 生まれたて、魂の重みが蘇ります。
地球って、心がたくさん生まれる、巨大な卵だったのね。
エアコンのリモコンを握りしめ、 新聞で毎日を着替えるお爺ちゃん。 拳を振り上げるたび、空がどんどん遠ざかる。 世界が活字のように小さくなって行く。 そして、温度設定に悩まされる。 そして、部屋に溶け込んで行く。
若者だからか、移ろう笑顔。 年寄りだからか、定番の笑顔。
やり切れない気持ちに足止めされる本当の気持ち。
大好き!! まっすぐな心が一億年先にだって瞬く地球。
ちち、ははへ、育つ感謝の粒々。 過去へ頭垂れる稲穂は哀しけり。
理性を打ち砕く、地球の野性。 地震で、台風で、原発事故で、 海も、空も、川も、人も、ならず者になった。
あんがい、自分に捻じ込む哀しいネジが多いのですよ。
ワタシのアナタ和え。 アナタのワタシ和え。 日々、美味しい和え物は人間修業。
あなたの笑顔をいっぱい摘んで、 押し花にできる私は果報者です。
望むものは、お茶とお喋りが行ったり来たりする、喉かな、のどかな時間。
まっくら。 命の電球が切れた。 やがて、頭で点灯する笑顔。 光源は一方通行のまま、淋しい穴ぼこに落ちる。 反射できぬ想いだけが、 ミルフィーユの心になって積もって行く。
宇宙に安全な場所なんてあるのかな。 奇跡のしっぽに掴まらせてくれる地球。 台無しにする人間の身勝手。
しぶといんだよ、核のゴミは。 もろいんだよ、にんげんの遺伝子は。 それでも増産されて行く、未来の消しゴム。
寄り添う者のシルエットは美しいのに、 それじゃあ満足できない欲張りな内側。
記憶に定着液をかけられたかのように、 離れては行かぬ、高齢者のほほえみ。
おざなり、おざなり。くわばら、くわばら。 ご飯にのせるフリカケのように、 口のなか、放射線だらけになってゆく。
屋根があると安心する。 それは、私が生まれる前から刻まれていた記憶。 それを、安堵のシンボルにさせまいとする自然の威力。
いつか春が詰まっていた缶のカラ。 時のなぎさに転がされ、 あの世に行くでなし、 後戻り出来るわけでなし、 ただ、幾千の笑顔の砂を呑みこむ。
その時、銃を握る指が消えてしまう魔法はありませんか? 変な思い込みが、カンナ屑になってしまう魔法はありませんか?
まるでカウボーイのように、感情の投げ縄を放る音楽家。 私達は、その輪にかかって、お構いなしの想像力を得る。
お坊さん。 繰り返し、南無阿弥陀仏。 蝉が鳴く声のような。 命の発電、言葉の信号のような。
核のゴミ、不老長寿を与えられ夢の跡。 誰もいない地球で泳ぐ、壁画のイルカ。
キズナって、キズつけ合っても「なあなあ」に出来る、 言いようがない寛大さだったり。