2011-01-01から1年間の記事一覧
善意には瞬発力がある。 でも、後に続いて行かないことが多い。 人の飽きっぽさを見るようだ。
自然の美しさとは、囲いのない美しさです。 ただ、絆の囲いだけが息づく星となれば。
涙で洗われ、すすがれ、きれいな粒になって行く世界だったなら。
焼夷弾の雨。 井戸端は、もう誰が誰だか分からない木炭の束。 地面に伏せた母親の懐に守られて、 人の姿のままだったランドセルの男の子。 愛が灯る心から恐怖は遠のいた。 そう思わずにはいられない。
時間をお腹いっぱい食べた夏休み。 幕の内弁当みたいに賑やかな平和。
ごつごつした心は嫌だな。 マイルドという言葉が通用しない。
寂寥感のバケツに蹴躓き、 そこここに掬えぬ亡き笑顔こぼるるばかり。
あの日、焼かれた身体を冷ますものは何もなかった。 暑ければ暑いほど空に浮かべよ、氷山のような雲。
情熱という基礎体力がなければ、愛も儚いものだね。
死への喧騒を好む医者だっている。 ナマケモノの看護師だっている。 年寄りを粗末に扱う介護士だっている。 世の中のイメージなんて当てにならない。 心に飼っているバグを放つ労働者は御免だ。
朝陽をまとい、夕陽をまとい、月をまとう。 そうして吸いこんだ愛はスケルトンになって、 誰かを包むやわらかな雲へと変わって行く。
愛は多動です。 たいてい、ジグザグ模様をしています。
地球だって生き物です。 もはや号泣を通り越して、 激昂しているようです。
地球が人間の悔恨の墓場となりませんように。
生まれてから死ぬまで手取り足取り。 地球の45億年分の鷹揚と慈悲をひとり占め。
八百屋の軒先で深呼吸。 濃い夏の匂いを記憶に再移植する。
親の看取りまであてにされる有料老人ホームかな。
親に残された時間のベンチ。 そこに座ろうとしない子ども。
眠っていたかと思っていたお婆ちゃん。 不意にこの左手をつかみ、両目になでつける。 手ぬぐいになった私は、面喰ったまま、涙をぬぐう。
あなたの、温かい涙のお風呂に浸かれたしあわせ。
ときめきは、疲れを飛ばす、心のお祭りだ!
芳しく、瑞々しく、たわわに実る水。 果物も野菜も、水の惑星の濾過装置だった。
こんがらがった記憶が繰り返し再現させる涙のわけ。 退行して行く父親を叱責、なじる娘の姿は哀しいね。 幾つになっても親不孝の言葉をスタンプしてしまう子の不幸。
テレビドラマの中で 温かい涙がぽろん。 昭和のおひさま浴びて こころゆるす人間模様。
「責任を取る」なんて概念は宇宙にあるのかな。 太陽系の掃除機となった慈悲深い木星だって、 その引力が弱まれば、地球は隕石でこっぱみじんだもの。
狂気の沙汰が照りつける暑苦しい世の中。 眠りに溺れて、底に沈んで、しばし亜空間の避暑地へ。
疲れのレンガを積んで行く間、 私と向き合うことからはぐれて、 時間を通り抜けて行く千の言葉。
アルパカのようなお婆ちゃんがいます。 歯がなくなって、いつもモグモグしています。 私を見透かす、黒豆みたいな目をしています。 人も「神様の使い」に近づく時があるようです。
現実がどんどんSF映画に近づく。 どうか、にんげんの物語が終わりになりませんように。
三次元でちゃんと生きているかな。 二次元で身体を折りたたんだままだとね、 四方八方、飛び出せる命のバネがへたっちゃうんだよ。